タイプーサムを見てきました。


1月31日、ヒンズー教の年に一度のお祭り・タイプーサムを見に行ってきました。


無宗教の私がおいそれと語れるような生易しい宗教儀式ではないので、お祭りについては公式HPをご覧ください。


タイプーサムのハイライト・Kavadi Attamという行進のみ、見学しました。


行進ルートは、ファーラーパーク駅近くのSri Srinivasa Perumal Templeを出発し、セラングーンロードを通り、リトルインディア駅を通過し、ドービーゴート駅近くの Sri Thendayuthapani Templeまで。


大通りの車道、片側車線を使って行進ルートが作られ、一般人も沿道から見ることができるというので、MRTファーラーパーク駅で下車し、行進と同じルートを歩いてみることにしました。

 

かなり天気が良くて、暑い真昼。水分を摂りながら歩こうと、シティスクエアモールのTOST BOXで、コピCを買いました。あまりの暑さにアイスコピをオーダーしたつもりだったけど、ホットを手渡され、混んでいたのでそのまま受け取りました。暑い時こそ、熱いものを飲めってことですね。


カップがニューイヤー仕様でした。


ちょうど寺院から、カバディを背負った一家が出てきました。


一家の大黒柱であるお父さんが、家族の幸せを願い、クジャクの羽や豪華な飾りが付けられたお神輿のような「カバディ」を、身体に直接スパイク(鉄製の針)を刺して装着して、行進していきます。もちろん麻酔無しで刺すそうで、お腹に太い支柱棒を刺している人も。細いスパイク、飾りが付いたフックはたくさん刺さっています。このスタイルが、ヒンズーの奇祭と呼ばれる所以。


このご一家は、親族のどなたかがマイクを持って生歌をうたいながらの行進でした。ほかの家族も、お父さんの行進を見守りながら一緒に歩いていきます。


最初は、人間、こんなに体に針や棒を刺しても、大丈夫なんだな…という驚きで見ていましたが、だんだんとその姿に胸が熱くなりました。これは、日本人とは、父親へのリスペクトが違うわけだ…。


信者たちは神に供えるミルクポットを持って歩いているのですが、ところどころのテントで、一般人にもミルクが振舞われていました。


どうみても観光客の私と友達にも差し出してくださったので、いただきました。普通のミルクを想像して飲んだら、しょっぱい!薄くて塩分が強いミルクに、ミントのような葉が浮かべられた、独特な味。


午後が混雑しているという情報を見たので、次々と行進が見られるのだと思っていたのですが、最初に見た一家のあとは寺院から出てくる様子がなく、リトルインディア駅に向かって進みました。


ファーラーパーク駅周辺はそれほど混んでいませんでしたが、リトルインディア周辺は大混雑。楽器を演奏するテントもあり、そこで行進する信者が躍るエリアになっているようで、その周辺は大混雑。


体中に針や棒を刺した状態で踊る人々、トランス状態というのが少しわかったような気がしました。


身体に刺したフックに、山車のようなものを付けて、引っ張って歩いている人も。身体に付けているものが重ければ重いほど修行になるのだとか。


カバディを刺したら外すことはできないので、休憩も簡単な椅子に腰かけて少しだけ。


この方は舌にも装飾を刺しているので、水を飲むこともできなそう。


最後に、ドービーゴート駅に近づいた辺りで見た方は、カバディは背負っていませんが、おそらくこの苦行の中でもかなりの高度なレベルだと思われました。


口の両脇に太い棒を貫通させた崇高な表情に、同じ人間とは思えないような力を感じたというか…。


世界は、奥が深い。


マリーナ周辺の煌びやかで近代的なシンガポールとは、まるで違う一面を覗かせていただいたお祭りでした。


Familytravelog

アジア好き家族の旅日記から始まったブログですが、2017年よりシンガポールに移住。シンガポール暮らしの日常を綴っています。 【メッセージはfamilytravelog@gmail.comにお願いします】

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