シンガポールに移住するに当たって取得しなければならないVISA。
就労での移住の我が家は、夫がEPを取得し、私と息子がDPを取得しました。
気が付けば引越してきてから、そろそろ3か月が経つので、もう今更この記録も要らないかと思っていたのですが…
息子の学校で知り合った駐在の方の話で、会社から特に手続きに行くよう指示されず、ビザ取得は会社がすべて請け負っているのだと思っていて、MOMで本人手続きをしないまま1か月が経過し、不法滞在になってしまい、その後会社が罰金を払ってビザを取得したとか
DPの手続きに行くことを知らず、家族がシンガポールに到着してから1か月経つ直前になって会社から「DPどうなりました?」と聞かれて、慌てて手続きするも、年末で間に合わず、観光ビザを延長するために一度マレーシアに旅行をする羽目になってしまったとか…
EP・DP取得の失敗談を聞くことがあります。
そしてやはり、駐在ではなく自身の意思で移住する人にとっては、VISA取得にかかる時間や段取りの流れがわかると動きやすいので、一応参考までに、我が家の記録を書き留めておきたいと思います。
あくまでも、2017年時点での、個人の記録です。
流動性の高いシンガポールですので、最新情報はMinistry of ManpowerのHPでご確認ください。
ビザ取得は夫がすべて行っていたので、以下は夫による記録です。
日本の会社からシンガポールの会社に転職する際に、就労ビザが取れるまでの流れは、転職エージェントや勤務予定の会社からいろいろ情報を得つつ進めます。
そういったサポートを得られるとは言え、日本で在職中の会社に退職の意思を伝えられるのはいつか、いつから勤務開始できるか、今の日本の住居はいつ引き払うのか、いつのフライトで渡航すればいいか、いつから住む住居を探せばいいか…等々、いろんなことが就労ビザがいつ取れるかにかかってきます。よって、ビザ承認が下りるまでは、とにかくヤキモキした思いで毎日を過ごすことになります。
そしてビザ承認がおりると、限られた期間で色々やることが押し寄せてきます。もちろん手探りのことも多いです。
以下、2017年中頃での私の経験の記録です。これを参照いただくことで、情報を必要としている人にとって、少しでも不安が解消されるようであれば、嬉しく思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①4/25 オファーレター受領(本人←転職エージェント会社経由)
②4/26 オファーレター署名・返送(本人→転職エージェント経由)
③5/12 Job Bank への14日間の掲載期間を終えて、EP申請書類の案内(本人←勤務先人事部門)
”Job Bank"とはシンガポール政府のウェブサイトで、雇用主は今回の人材募集を行っている旨をそこに掲載し「それでもシンガポール国内では該当人材を得られなかった」という事実を作る必要が必要があります。
以下が申請必要書類として求められたものです。
◆Passport
スキャンしたpdf書類送付
◆Educational certificates (must be in English)
最終学歴の大学の英文卒業証明書スキャンしたpdf書類を送付
◆Application form
入力フォームは、最初の数ページが勤務先人事部門の方で入力する項目で、それ以降は本人および本人配偶者の情報について記入する項目になっています。後者の部分についてこちらで書いてスキャンしたpdf書類を送付しました。これまでに勤務した会社と、それぞれの会社での最終月額給与を記載する欄があるので、過去の給与明細書を持っている人は手元で確認できるようにしておいた方がいいと思います。(但し、それを証明するものを提出する必要があるわけではないので、昔の会社のを持ってなくて推測で大体の金額を書いても問題になりませんでした。)
◆Marriage or birth certificates are required if you’re applying for Dependent pass (must be in English)
これはSingapore MOMのホームページで「原本が英文でない場合は、原本と原本英文を提出(For non-English documents, you must submit the original document and an English translation. The translation can be done by a translation service provider.)」の旨が書かれていました。市役所に行っても英文のものはやはり発行していないとのことで、人に頼む時間も勿体ないので、いくつかのホームページを参考にしつつ、自分でもっともらしく翻訳してみる形で進めました。結果問題なかったので、参考になればと思い、フォーマット掲載しておきます。もちろん各自治体発行のフォーマット原本に合わせる必要あることが前提です。
④5/15 上述のEP申請書類提出(本人→勤務先人事部門)
⑤5/16 EP申請(勤務先人事部門による手続き)
⑥5/30 EP申請承認完了連絡(本人←勤務先人事部門)
この時にIPAレターと呼ばれるEP承認文書を受領することになりますが、その中のPASS HOLDER’S COPYと書かれた複数ページを、シンガポール渡航のフライト前チェックイン、入国時イミグレーションで見せることになります。日本にいるうちに本人のEP関係でできることはここまでで、実際のEPカード発行はシンガポール入りしてからになります。 私の場合は2週間ですんなり承認となりましたが、すんなりいくかどうか、という点も含め、いろんなケースがあるようです。
⑦EP申請承認完了~渡航まで
住居探し
EPカード発行申請を進めるためには、シンガポールでの住所も必要です。EPカード発行を早めに進めるには、渡航前に住所を決めておくに越したことはありません。シェアでの仮住まいでも問題なしです。私の場合は、渡航前にインターネット掲示板で日本人によるシェア同居人募集を探して、貸主(=オーナーではなく、オーナーと賃貸居住契約している住人)とのシェアに向けてのやりとりをして(※メールのやりとりで合意した金額を貸主宛てに銀行振込するだけで住めることになったので、契約文書の取り交わしとかはなく、この方法で煩わしくなくてよかったです)、ひと月少々の期間でそこに入り、そのあとで家族を呼ぶための家探しをしました。EPカード発行と銀行口座開設時の住所だけは、その仮住まいの住所を使いました。
⑧7/21 本人シンガポール入り
EPカード発行のためには、この時の日付つきのVISAスタンプのページと、embarkation cardが必要になるので、勤務先人事部門に送付します。(これも含め、渡航後いろいろ手続きあるので、スキャナー付きプリンタは即日買う位で考えた方がいいと思います。)
⑨7/24 EPカード申込書類サイン(勤務先に出向き人事部門担当者が印刷したものにサイン) +妻子のDP申請開始を依頼(このとき送ったのはパスポートコピーのみ。)
⑩7/25 EPサービスセンターでの手続き
必要書類が揃ったら人事部門担当者が予約してくれるので、行って写真撮るなどします。入国時のembarkation cardはここで回収されます。
⑪7/31 妻子のDP申請承認完了の連絡受領(本人←勤務先人事部門)
この時にやはり、IPAレターと呼ばれるDP承認文書を受領し、その中のDEPENDANT’S COPYと書かれた複数ページを、シンガポール渡航のフライト前チェックイン、入国時イミグレーションで見せることになります。実際のDPカード発行もシンガポール入りしてからになります。
⑫8/1 勤務先でEPカード受領
⑬8/8 妻子シンガポール入り
DPカード発行のためには、この時の日付つきのVISAスタンプのページと、embarkation cardが必要になるので、勤務先人事部門に送付します。
⑭8/10 DPカード申込書類サイン
妻の分は妻がサイン。子供(5歳)の分はEP保持者本人(父親)がサインしました。
⑮8/11 EPセンターでのDPカード発行手続き
EPと同様写真とるなどの手続き。申込時書類に子供(5歳)の分はEP保持者本人(父親)がサインした関係で、EPセンターでも子供の分の別書類のサインに、EP保持者本人(父親)のものが求められます。ですので、この時はEP保持者の同行が必要と考えた方がいいです。
⑯8/21 勤務先でDP受領
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以上、EP,DP発給完了までの道のりでした。書き出してみると長いストーリーですね。
それ以外にも2点、渡航当初にあるとよいかと思われる情報を、以下に記録しておきます。
★EPカード受領したらやるべきこと
まずはプリペイドではなく、ポストペイドの携帯電話の契約に行った方がいいです。そのあと何の手続き(インターネット、ケーブルテレビ、クレジットカード契約等)をやるにせよ、住所を証明するものとして、携帯電話や水道光熱費の請求書のコピー提出が求められます。但し、勤務先で携帯電話会社から割引プロモーションを受けているかもしれないので、そういうのがないか確認してからがよいでしょう。水道光熱費の支払いが、自身に請求がくるようになっているなら、携帯電話は必ずしもポストペイドでなくてもいいと思います。住所の証明は銀行の取引明細の郵送物でもいいみたいですが、私が口座を持っている銀行はそういうものは郵送してこないです。
★銀行口座開設について
会社の勤務初日に人事担当者に「銀行口座持ってる?」と聞かれ「まだ」と答えると、「この人は月額給与いくらで、住所はどこそこです。」という文書を発行してくれました。それを持って行くとスムーズに口座開設できました。勤務開始前にも、口座開設できるかどうか銀行に行ってみたのですが、住所を確認できるものがないことがネックで開設できませんでした。
0コメント