公開を楽しみにしていた『彼らが本気で編むときは、』を観てきました。
人間として、生物として、母性があるのは自然なことで、女とか男とか関係ない。
一緒に居たい人と一緒に居るのが本当は自然で幸福なことなのだけど、既成概念がそうはさせてくれないもどかしさ。世の中には、既成概念の「普通」を他人にも押し付ける人が大勢だというつらさ。
いろんなことが、きつくてつらいのに、静かで穏やかな時間が流れる映画でした。
荻上監督の映画特有の、諦めと強さの共存感、独特の空気感が好きです。
生田斗真くんという役者は、本当に器用に幅広い役を演じるのに、決して器用貧乏ではなく、本物の巧さで30代になりましたね。
実はジャニーズ好き、彼のことは天才テレビくんから観ていた身としては、嬉しい限り。
荻上監督作品で、いつも、小林聡美や市川実日子、もたいまさこ達が着ているようなセンスの服を着た生田斗真が、きれいで可愛くて、なんとも言えない魅力があります。
この役は本当に難しかっただろうけど、本当に、「りんこさん」として生きていました。
そして、桐谷健太さんは、なんていい男なんでしょう。今回のマキオにも、ご本人の人間味が溢れ出るような感じで素敵でした。
どうにもならないつらさに、観ていて苦しくもなりますが、最後の最後まで、りんこさんとマキオの愛情が優しくて、泣けます。
荻上監督の映画といえば、美味しそうな和食料理。
映画館を出て、思わず和食屋にはいってしまいました(本当は映画のような和惣菜が食べたかったけど)。
りんこさんとマキオが、いつも美味しそうにビールを飲んでいたので、思わず私も。
「ビールを発明した人にノーベル賞あげたい」という台詞、同感。
違う人、違うものを排除しようとするのは、人間や生き物の行動パターンの1つなのだろうけど。
私はそういう考えは嫌いです。
我が子にも、そういう人間になってほしくないな。
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